クリスマスは家でもおいしくワインを楽しみたい!そこに、ぴったり合う料理やつまみがあれば、家飲みはグッと楽しい時間になります。
そこで、簡単だけど、ちょっとプロのコツも交えた料理レシピを、チーズプロフェッショナルの資格を持つ“呑兵衛エディター”の佐野嘉彦がご紹介。おすすめのペアリングワインも併せてお教えします。
今回のレシピは、タルティフレット。フランス東部、アルプスエリアにあるサヴォワ地方の郷土料理です。
本場と同じく「ルブロション」というチーズで本格的に作りましたが、日本ではチーズ専門店でないと手に入らないチーズなので「カマンベールチーズ」で代用してもOKです。
材料(2〜3人分)
ジャガイモ 2個
ベーコン 80g
タマネギ 1/2個
ニンニク 1片
ルブロションチーズ 1/2個(またはカマンベール1個)
白ワイン 10〜15ml
生クリーム 100ml
塩・胡椒 適量
POINT
ベーコンはブロックのものがおすすめ。薄切りのものより、食べ応えも旨みもアップします。ニンニクはチューブのものを使っても構いませんし、苦手な方は省いてもOKです。
作り方
[1]ジャガイモはよく洗って芽を取ったら、1cm幅にスライス。耐熱容器に並べてラップをかけ、500Wのレンジでで4〜5分加熱する。その間に、ベーコンを1〜2cm幅に切り、タマネギは4〜5cmくらいのスライスにし、ニンニクは粗みじんにしておく。
POINT
ジャガイモは、今回皮つきのままで素朴な風味を生かしましたが、気になる方は皮をむいてスライスしてください。また、皮つきのまま少し固めに茹でてから皮をむき、1cmくらいの幅に切ってももちろんOK。その場合はメークインなどの崩れにくい種類がおすすめです。
[2]フライパンを熱し、油はひかずに中火でベーコンを炒める。ベーコンから油が出てきたら、タマネギとニンニクを入れて炒め合わせ、胡椒を振る。
POINT
少量のバター(分量外)を加えるとさらにコクが出ます。
[3]タマネギの色が少し透けてきたら白ワインを加えてアルコールをとばす。軽く煮詰めたら中弱火にして、生クリームを加えて少しとろみが出るくらいまで煮詰める。
[4]バター(分量外)を塗った耐熱皿にジャガイモを並べ軽く塩胡椒し、[3]を流し入れて、横半分に切ったチーズを、皮目を上にしてのせる。
POINT
耐熱皿にジャガイモを並べる時は、少し隙間をあけて。ベーコンなどを合わせたクリームが全体になじみやすくなります。
[4]200℃に予熱したオーブン(オーブントースターでも可)で10分程度焼き、チーズが溶けたら完成。
おすすめのペアリングワイン
ベーコンの塩気とうま味、チーズとクリームの濃厚なコクがある料理なので、ワインもそれに合わせた風味のものをおすすめしたいと思います。
サヴォワ地方では、ジャケール、アルテス、シャルドネといった品種の白ワインや、ガメイ、ピノ・ノワールなどのロゼや赤、さらに白とロゼのスパークリングのワインが造られていますが、日本ではなかなかお目にかかりません。
白ワインなら、まろやかな酸味がありつつも、樽の香りや果実味があるシャルドネが比較的手に入りやすいですし、おすすめです。
反対に、料理の濃厚な味わいをさっぱりとさせてくれるキリッとした酸味とともに、ハチミツのようなまろやかさを併せ持つリースリングという選択肢もありです。
赤ワインなら、あまり渋みがなく、軽やかでフルーティーなものがクリームやチーズの乳風味に素直に寄り添ってくれます。サヴォワでも造られていますが、ガメイやピノ・ノワールの赤がおすすめです。
タルティフレットは寒い季節にぴったりの素朴なオーブン料理ですが、クリスマスディナーのメインにもなる一品。ワインを開けて、暖かい部屋でゆるりと、おいしく楽しんでみてください。
Enjoy Happy Holidays!