家でもおいしくワインを楽しみたい!そこに、ピッタリ合う料理やつまみがあれば、家飲みはグッと楽しい時間になります。
そこで、簡単だけど、ちょっとプロのコツも交えた“ワインのアテ”のレシピを、チーズプロフェッショナルの資格を持つ“呑兵衛エディター”の佐野嘉彦がご紹介。ついつい誰かに語りたくなっちゃうようなウンチクやペアリングのワインを選ぶコツも併せてお教えします。
今回のレシピは、ブルーチーズ香るバスク風チーズケーキ。ゴルゴンゾーラというイタリアの青カビチーズの塩気と旨みがアクセントになった一品で、「赤ワインが飲みたくなる!」という、大人のためのチーズケーキです。
料理やお菓子作りが苦手な人でも大丈夫!混ぜて焼くだけでできてしまう簡単な作り方をご紹介します。
■レシピ・撮影協力:料理研究家 小野孝予(料理教室クオリア主宰)
■コンテンツ協力:イタリアチーズ通信講座
材料(15〜18cmケーキ型1台分)
・ゴルゴンゾーラ(ドルチェタイプ) 40g
・クリームチーズ 350g
・生クリーム 200ml
・卵 2個
・砂糖 80g
・薄力粉 大さじ1
作り方
[1] チーズ2種、生クリーム、卵は室温に戻し、オーブンを250℃に余熱。オーブンシートを濡らして水気を拭きとり、ケーキ型の中に敷く。
[2]すべての材料をハンドブレンダー(またはフードプロセッサー)で、なめらかになるまで撹拌したら、[1]で準備したケーキ型に流し込む。
[3]オーブンで表面が黒くなるまで焼き(ガスなら20〜25分、電気なら30分くらいが目安)、オーブンから出して冷ましたら出来あがり。
知っておきたいポイント&失敗しないコツ
日本でもすっかり定着したバスクチーズケーキ。焼きたてはドーム状に膨らんでいますが、徐々に中心が沈んでいきます。粗熱がとれた状態だと、まだ中身はクリーミーでトロトロ。それもおいしいのですが、冷蔵庫でしっかり冷やせば、しっとりとした生地になります。2〜3日経つと全体の味がなじんで、よりおいしくなるという人も!
今回のポイントは、塩を使う代わりに使うゴルゴンゾーラ。ブルーチーズ特有のフレーバーが加わって、お酒にもぴったりのデザートになります。
ゴルゴンゾーラは、イタリアのブルーチーズの代表選手で、チーズの品揃えがよい店であれば売っています。ゴルゴンゾーラには、クリーミーでマイルドな「ドルチェタイプ」と青カビの量が多くて生地がしっかりした「ピッカンテタイプ」がありますが、このチーズケーキには「ドルチェタイプ」が混ざりやすく、おすすめです。「青カビの風味が強いチーズケーキにしたい!」という方は「ピッカンテタイプ」をチョイスしてもOKです。
「バスクチーズケーキ」の発祥は、スペイン北東部にあるバスクのサン・セバスチャンの店「ラ・ビーニャ(La Viña)」。世界有数の美食の街にあるこの店の名物「タルタ・デ・ケソ(Tarta de queso)=チーズケーキ」が、郷土の名前“バスク”を伴って、日本にも広まったというわけです。
おすすめのペアリングワイン
ブルーチーズ特有のフレーバー&濃厚なクリームチーズの味わいとマリアージュするのは、やはり赤ワイン。もともと、ブラックチェリーのコンポートやジャムがよく合うケーキなので、赤ワインも、果実味豊かで渋味もほどよく効いたスペインのテンプラニーリョやガルナッチャ(グルナッシュ)が特におすすめです。
こだわり派の方は、熟成した甘口シェリー、ペドロ・ヒメネスという選択肢も。カラメルのようなニュアンスが加わり、チーズケーキと一緒に味わうと“高級プリン”のような印象になります。発祥の店「La Viña」でも、スペインワインの一大産地「リオハ」の赤(テンプラニーリョ)かペドロ・ヒメネスをチーズケーキと一緒に注文するのが定番!言わば“ツウの証”です。
パーティーや特別な日のデザートとして食べるなら、シャンパンなどのスパークリングも捨てがたいセレクト。シュワシュワした口当たりが、濃厚なチーズケーキをさっぱりとさせてくれます。
味わいのマトリックスからワインを探す!
具体的なワインを探すなら、味わいのマトリックスを活用するのも効果的。自分好みのペアリングワインを探してみましょう。
■ワインのマトリックスは こちら
ワインのタイプ別のマトリックスがあり、酸味、フルーティ感(果実味)、渋みや苦味などのポイントから、より具体的なワインを探せるようになっています。