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【Cavaカバ】3タイプと缶詰フードのペアリング!家で手軽に楽しむコツを伝授

家飲みで手軽にワインを楽しみたい。そんな日常の強い味方となってくれるワインの一つが、Cava(カバ)でしょう。

カバは、原産地呼称D.O.を持つスペインのスパークリングワインですが、1,000円台から買えて、しかもシュワシュワ感も心地良くて、最高!リーズナブルなのにシャンパンと同じ製法で造られるカバは、コストパフォーマンスの点でも優れています。

「手軽でコスパ最高!」という点では、昨今の“缶詰フード”もそう。種類が豊富で、コンビニやスーパーでの品揃えも充実しています。

そこで今回は「カバと缶詰フードのペアリング」がテーマ。カバと一口に言っても実は様々なものがあるので、特徴があって入手しやすい3タイプごとに、ペアリングのポイントやコツをご紹介します。

D.O.Cava(カバ原産地呼称統制委員会)主催の「カバ・プロフェッショナル・セミナー」で、スペインワインに精通したソムリエ菊池貴行さんに教わったことをもとに、みなさんが家で再現しやすい組み合わせを追求。具体的な楽しみ方をご紹介していきます。

【定番のフレッシュ系カバ】オイルサーディンが好相性

最も多く流通していて、スーパーやコンビニでも定番となっているのが、辛口のカバ。柑橘やハーブの香りがあり、爽やかな酸味があって、後味にほのかな苦みを感じる軽快なものがほとんどです。

カバは残糖分量による区分があり、ラベルにもそれが表記されます。「Brut(ブリュット)」という文字が書かれている大半のものは、軽やかでドライな味わいのものになります。

■詳しく知りたい方は、「カバ」?「カヴァ」?コスパ最高&家飲みの味方、スペインのcavaを徹底解説 をチェック!

“海のミネラル感”とも言われるかすかな苦味があり、泡も元気なフレッシュ系カバには、全般的に魚介類がよく合います。実際に、スペインの地中海沿岸の街では、イワシやサバなどの青魚をシンプルに塩焼きにして食べる光景がよく見られます。

ただし、不飽和脂肪酸を多く含む青魚に、ワインをそのまま合わせてしまうと、ワインの亜硫酸と鉄イオンの反応により「生臭さ」が生まれてしまいます。

ここで重要な役割を果たしてくれるのが、オリーブオイル、つまり油です。油分がプラスされることによって、生臭さが緩和。おなじみの「魚介のカルパッチョ」もそれを活かした料理というわけです。

缶詰フードの定番で、油分がプラスされた青魚といえば「オイルサーディン」!

そのままでもおいしいですが、バゲットにのせて、お好みでハーブをプラスすれば、立派なオードブルに。柑橘の香りや爽やかな酸味があるカバと合わないはずがありません。「ツナ缶」やオリーブオイル漬けの「サバ缶」も同様に楽しめるでしょう。

フレッシュ&ドライな軽快カバならこれ!

飲み飽きない万能系のカバ。温度が上がっても、清涼感が続く味わいが魅力的なので、カバ初心者は、迷わずこの1本からスタートしてみましょう。

ジャズ ナトゥーレ レセルバ N.V.
産地
スペイン / カタルーニャ州
品種
チャレロ50%、マカベオ35%、パレリャーダ15%
タイプ
スパークリングワイン - 辛口 - ミディアムライト

【果実味あるロゼのカバ】鮭・サーモンで最強タッグ

カバには、ロゼ(ロサード)もあり、日本のスーパーでも“ロゼ・カバ”を見かける機会も増えてきました。

“ロゼ・カバ”を造ることができる品種には、ガルナッチャ・ティンタ(グルナッシュ)やピノ・ノワール、モナストレル、さらにトレパットなんていう地場品種もあり、実はバラエティ豊富なのですが、今回は日本でも多く流通している、イチゴなどの赤いベリーを思わせる果実味がしっかりあるタイプを例にとってみましょう。

おすすめの缶詰フードは「鮭ハラス」。旨みの強い鮭、サーモンは好相性です。エビやカニなどの甲殻類も“ロゼ・カバ”と相性がいいので、「カニ缶」を使ったサラダやパスタなどもおすすめです。

また、缶詰フードではありませんが、旨みの強いサーモンは本当によく合うので、スモークサーモンを使った料理は、全般的におすすめ!

クリームチーズなどを合わせたオードブル、サラダ、手巻き寿司…。のせるだけでできるような簡単なものでOK。“ロゼ・カバ”が持つ爽やかな果実味と酸味、スモークサーモンの塩味と旨みがしっかりとタッグを組むと、最高においしいペアリングとなります。

初めてのロゼ・カバならこれ!

見た目から心ときめくピンク色と細やかな泡、しっかりした果実味は、3週間以上かけて行われる発酵とマセレーションから。今、注目のロゼ・カバです。

アグスティ・トレジョ・マタ / ロサット トレパット 2018
産地
スペイン / カタルーニャ州 / サン・サドゥルニ・ダノイア
品種
トレパット100%
タイプ
ロゼスパークリングワイン - 辛口 - ミディアムライト

【コク旨な熟成カバ】ピリッと黒胡椒が効いたチキン・焼鳥

3つめは、熟成感のあるコク旨系のカバ。カバはその熟成期間によっても、分類が定められています。18ヶ月以上の熟成のものは「Reserva(レセルバ)」、30ヶ月以上の熟成のカバは、辛口のみで「Gran Reserva(グラン・レセルバ)」と名乗ることができます。

グラン・レセルバは、コンビニではなく、品揃えが良い店やワインショップでないと置いていないと思いますが、それでも2,000円台で買えるものも多く、やはりコスパはかなり高いワインと言えるでしょう。

熟成感のあるカバは、完熟した果実味に加えてアーモンドやトーストのようなアロマがあるので、バターソテーしたキノコ料理、黒胡椒を効かせた地鶏の炭火焼、じっくり焼き上げたローストチキンなどがよく合います。

缶詰フードなら「炭火焼鳥(塩味)」や「鶏ハラミ」がおすすめで、ポイントは、黒胡椒や焦げの香ばしさ。ちょっと物足りなければ、黒胡椒を追加で振ってみるのがおすすめです。

熟成グラン・レセルバならこれ!

4年以上の熟成。クルミ、パイナップル、ドライフルーツ、ハチミツ、カモミールなど複雑な香り、クリーミーな泡…。2,000円台でグラン・レセルバの魅力が存分に味わえる1本です。

2016 マーレ・グラン・レセルバ・ブリュット・ナチューレ/ジロ・リボ
産地
スペイン・カタルーニャ地方
品種
チャレロ、マカベオ、バレリャーダ
タイプ
ミディアムライト辛口 スパークリング(白)

進化を続けるカバに注目!

photo:©︎ D.O. CAVA

2020年の夏、世界中が新型コロナウィルスの猛威に翻弄される中で、D.O.カバは大きな改革を行いました。

改めて、主要生産指定地域が4つに整理されただけでなく、最低18ヶ月の熟成を必要とするReserva(レセルバ)以上を擁するカテゴリー「Cava de Guarda Superior(カバ・デ・グアルダ・スペリオール)」のカバはすべて、2025年までに100%オーガニックになると宣言したのです。

他にも、ブドウの圧搾から醸造を分業せずに一箇所で行った生産者のカバには「Elaborador Integral(統合的な生産者)」として認証され、新たなスタンプが押されることが決まり、地球温暖化の影響がみられる中、これまでメインとなってこなかった晩熟の品種やフィロキセラ以前にあった品種の復活などにも熱い視線が注がれているとのレポートも。

進化を続けるカバの動向にこれからも注目しながら、「手軽にワインを楽しみたい!」というみなさんに役立つ情報を、今後もお伝えしていきたいと思います。

photo:©︎ D.O. CAVA

「カバ」?「カヴァ」?コスパ最高&家飲みの味方、スペインのcavaを徹底解説
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情報協力
D.O.Cava
カバ原産地呼称統制委員会

 

編集部おすすめ“海ワイン”10選【海洋性気候と地中海性気候】とは?

夏と海。リゾート地に行かなくても、ちょっとウキウキとした夏気分を家で楽しむために、ワインが一役買ってくれることがあります。

海の影響を受けて育まれるブドウから醸されるワインには、多様な魅力あり。「ワインは好きだけれど、家では時々しか飲まない」「ワインをどう選んで買ったらいいのかわからない」というビギナーの方にも夏気分を感じてもらえるように、“海ワイン”の話を今回はお届けしたいと思います。

日本ではもうすぐ「海の日」。まずはその話から始めましょう。

7月唯一の祝日【海の日】とは?

東京オリンピック・パラリンピックの影響から、2021年は7月22日が「海の日」となっていますが、本来は7月の第3月曜日。7月唯一の国民の祝日です。

「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」という主旨のもと、1995年に「7月20日」に制定、1996年に施行されましたが、その後2003年に「7月の第3月曜日」に変更されました。

“海の恵みに感謝する日”ですから、海の影響を受けて生まれたワインをじっくり味わうのも素敵ではないでしょうか。

“海ワイン”ってどんな味わい?

海の影響を受けて生まれたワインを、今回は“海ワイン”と呼んでみたいと思います。“海ワイン”…みなさんはどんなイメージが湧きますか?

白ワインなら、ちょっと潮っぽさを感じるような、キュッと舌を引き締めるようなミネラル感があるもの。ロゼワインなら、果実味はあるけれど、冷やしてキリッと軽やかに楽しめるドライなもの…なんていうイメージが湧くでしょうか。いずれも、シーフードや夏野菜の料理に合いそうなワインです。

赤ワインは、どうでしょう?夏にはちょっとイメージがしづらいかもしれませんが、海のおかげで生まれる有名な赤ワインは、実はたくさんあります。海からの温暖な風の影響で冬でも暖かい気候は、ゆっくりじっくり熟すブドウに最適。その代表格が、世界No.1の栽培量を誇るカベルネ・ソーヴィニヨンです。

“海ワイン”を生み出してくれる気候には、海洋性気候地中海性気候という2つのものがあります。そこで、それぞれの気候の特徴と代表的なワイン産地、さらに編集部おすすめのワインをご紹介します。

海洋性気候と代表的なワイン産地

海洋性気候は、海に近いエリアで、海と陸との間で吹く風が大きなポイント。その風の影響で、気温の差が少なく、降水量は多めで湿度も高いのが特徴です。

そのおかげで、秋から冬への移行がゆっくり。ブドウが最後にグッと熟していく時間が長く続くので、カベルネ・ソーヴィニヨンを代表とする晩熟型のブドウ品種にぴったりなのです。また海風の影響からか、どことなく潮っぽい味わいやミネラル感を感じる白ワインやロゼワインも生まれます。

フランス:ペイ・ナンテ地区

フランスの中央高地から大西洋に流れる大河、ロワール川。その河口に近いエリアは、大西洋の影響を大きく受ける海洋性気候です。ペイ・ナンテ地区のミュスカデ(別名:ムロン・ド・ブルゴーニュ)は必飲!牡蠣やシーフード料理のペアリングワインに最適です。

2018 ミュスカデ・セーブル・エ・メーヌ・シュール・リー・レ・ウー/ランドロン
産地
フランス・ロワール地方
品種
ミュスカデ
タイプ
ミディアムライト辛口 白

フランス:ボルドー

ロワールのペイ・ナンテ地区の南には、世界的銘醸地のボルドーあり!ガロンヌ川やジロンド川が大西洋に向かって流れているエリアです。大西洋沿岸を流れる暖かなメキシコ湾流の影響がここにも。大西洋とブドウ畑の間には広大な松林が広がり、海風が直接当たらないよう防いでくれています。

レ・フィエフ・ド・ラグランジュ 2013
産地
フランス / ボルドー地方 / メドック / サン・ジュリアン
品種
カベルネ・ソーヴィニョン61%、メルロー30%、プティ・ヴェルド9%
タイプ
赤ワイン - 辛口 - ミディアムフル

スペイン北部〜ボルトガル北西部

ボルドーからさらに大西洋を南西に向かっていくと、イベリア半島へ到着。スペイン北部、ガリシア地方、そしてポルトガル北西部が、同じく大西洋の暖流の影響を受けたワイン産地として有名です。

なかでも、ポルトガルの「ヴィーニョ・ヴェルデ」でおなじみの品種、アルヴァリーニョの白ワインがおすすめ。魚介のバーベキューやサラダにぴったりです。

2019 ソアリェイロ・アルヴァリーニョ
産地
ポルトガル
品種
アルヴァリーニョ
タイプ
ミディアムライト辛口 白

オーストラリア:クナワラ

今度は一気に南半球のオセアニアへ移動。オーストラリア大陸の南東部、海岸線から直線で60km程度の距離にあるクナワラは、南半球にあるため季節こそ逆になりますが、気象統計を比較するとボルドーに似ているのだそう。

海の影響はもちろん、石灰岩質が混じった赤い粘土質「テラロッサ」という土壌もその個性を作り出していて、カベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地としても有名です。

2016 クナワラ・カベルネ・ソーヴィニヨン/ボーエン・エステート
産地
オーストラリア・クナワラ
品種
カベルネ・ソーヴィニヨン
タイプ
フルボディ辛口 赤

ニュージーランド

オーストラリアのお隣、ニュージーランドは山岳もある島国で、大陸性気候のところもありますが、全般的には海洋性気候のワイン産地です。

そんなニュージーランドの代表選手は、ソーヴィニヨン・ブラン。グレープフルーツのようなフレーバーとハーブの香りは、夏に飲みたい“海ワイン”の一つ。スパークリングもおすすめです。

ラブブロック / マールボロ ソーヴィニヨン・ブラン 2020
産地
ニュージーランド / マールボロ地方 / アワテレ・ヴァレー
品種
ソーヴィニヨン・ブラン100%
タイプ
白ワイン - 辛口 - ミディアムライト

海洋性気候で有名な産地は、他にも南アフリカのステレンボッシュ、アメリカのオレゴンや東海岸のロングアイランドなどがあります。

地中海性気候と代表的なワイン産地

地中海性気候は、海洋性気候とは異なり、日照に恵まれ乾燥した気候。冬は穏やかで、雨量が増えるのが特徴です。ブドウの生育期間中は雨が少ないので病害も少なく、安定した成熟期を迎えることができます。

海そのものの影響というよりは、地中海のリゾート感や温暖なイメージが膨らむ“海ワイン”と言えるかもしれません。

イタリア

地中海に突き出た半島と島からなる国。北部のアルプスに近いエリアや山岳地帯は異なる気候となりますが、中南部を中心に、イタリアはほとんどが地中海の恵みを受けています。

もちろん、地中海に浮かぶ2つの島、サルデーニャとシチリアもワインの名産地。イタリアは全土にわたってブドウに適したテロワールがあり、郷土に根ざした品種もたくさんあります。 

2019 アルタ・モーラ・エトナ・ビアンコ/クズマーノ
産地
イタリア・シチリア州
品種
カリカンテ主体
タイプ
ミディアムライト辛口 白

フランス・プロヴァンス

地中海に面したフランス・プロヴァンス地方は、なんと言ってもロゼ。かつては、“お土産ワイン”と揶揄されることもありましたが、近年は、キリッとドライな味わいで、色もエレガントで美しい上質なロゼワインがたくさん。和食にも合わせやすいので、夏の家飲みでも重宝するワインです。

2018 コトー・デクス・アン・プロヴァンス・ロゼ/エシュ&バニエ
産地
フランス・プロヴァンス地方
品種
グルナッシュ
タイプ
ミディアムライト辛口 ロゼ

スペイン南部

プロヴァンスからラングドック・ルーションを経て、スペインへ。地中海に面したカタルーニャ州では、日本でも大人気のカバの約99%が造られています。

「カバ」?「カヴァ」?コスパ最高&家飲みの味方、スペインのcavaを徹底解説

また、少し内陸に入ったプリオラートでは、地元品種のカリニェナとガルナッチャを生かしたモダンで高品質な赤ワインが造られ、今、世界から注目を集めています。

2017 プレディカット/グリフォイ・デクララ
産地
スペイン・カタルーニャ州/プリオラート
品種
ガルナッチャ、カリニェナ、メルロー
タイプ
ミディアムフル辛口 赤

アメリカ・カリフォルニア

ヨーロッパを離れ、アメリカへ。西海岸のカリフォルニアの中南部は、温暖で比較的雨が少ない地中海性気候ですが、海流と地形の特性から発生する霧などの影響もあり、多様な微気候(マイクロ・クライメット)が存在しています。

【カリフォルニアワイン】基本からトレンドまで

とは言え、カリフォルニアの解放的な雰囲気は、夏の海のイメージにぴったり。地中海エリアでおなじみのグルナッシュのロゼも、一味違う良さがあります。

2017 ピンク・ペダルズ/クロニック・セラーズ
産地
アメリカ・カリフォルニア州
品種
グルナッシュ
タイプ
ミディアムライト辛口 ロゼ

チリ

アメリカ大陸を南下し、南半球へ。南北に細長い国チリも、実は地中海性気候です。南極の方から北向きに流れるフンボルト海流の影響で、大気を冷却して海水が蒸発しないため、雲ができにくく降雨が少ない。さらに、寒流がもたらす涼しい海風のためブドウが病気になりにくいのだとか。

それゆえ、多種多様なブドウが生育。シラー、カルメネール、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カリニャンの5品種をブレンドしたワインは、海のおかげで生まれたチリの特有のワインと言えるかもしれません。

エラスリス / マックス・レゼルヴァ カルメネール 2018
産地
チリ / アコンカグア地方 / アコンカグア・ヴァレー
品種
カルメネール85%、シラー11%、プティ・ヴェルド4%
タイプ
赤ワイン - 辛口 - フルボディ

その他、シャルドネで有名なマーガレットリヴァーがある西オーストラリアなども、地中海性気候のワイン産地にあたります。

【海の日】は、“海ワイン”を楽しもう!

世界の“海ワイン”を巡る旅、いかがでしたか。ワインを選びながら、また飲みながら、「海の日」は夏の旅気分も少し味わっていただけたらと思います。

「海の日」スペシャルということで、海洋性気候と地中海性気候について今回お伝えしましたが、ワインにとって大事な気候タイプは他に2つあります。海から離れた内陸部や山岳地帯に関連した気候となりますが、この2つの気候についても最後にご紹介しておきます。

■大陸性気候
昼と夜の気温の日較差、夏と冬の気温の年較差が大きく、季節の違いがはっきりとした気候。ブドウが十分に成熟する前に寒くなる年があるため、一般的に、ワインの品質は、ヴィンテージごとの差ができやすい。
代表的な産地:フランス・ブルゴーニュ、中央・東ヨーロッパの内陸各地。

■山地気候 
標高の高いブドウ栽培地域(標高500〜1,000m程度)は、平地と比べて気温は低いが、天候の変化が大きく、一般に風が強い。畑の位置や傾斜の違いにより、気温や日射量、降水量などの違いが大きい。
代表的な産地:フランス・ジュラ、サヴォア。日本・山梨、長野。

※出典:2020 日本ソムリエ協会 教本

【初心者お悩み解決】ワインって、ワイングラスで飲むべきもの?

家飲みが増えてきた昨今、「たまにはワインでも飲もうかな?」と思っても、ワイングラスを持っていない人も多いのではないでしょうか。

今やワインは、ハレの日だけのお酒ではありません。普段足を運ぶスーパーやコンビニでも、様々な種類のワインが常に販売されています。ワインは気軽に買えるのに、グラスがないから飲めない、なんて思っていたらもったいない!

極論、どんな器で飲んだっていいんです。結論を先に出してしまいましたが、これだけだとこの記事がここで終わってしまうので(笑)、ワイングラスがなぜあの形状なのかを説明しつつ、コップでもタンブラーでもなんでもOK!の理由を示したいと思います。さらに、家庭によくある器の中で、より最適なものをご紹介します。

ワイングラスに様々な形状があるワケ 

スパークリングワインは、細長い形状のフルートグラスで飲むことが多いですね。縦に細長いのは、立ち上る泡がキレイに見えるように。そして、比較的飲み口の経口が小さいのは、立ち上る泡の持続性を高めるためです。

シャンパンタワーなどで見る、平べったい形のクープグラスもスパークリングワイン(というか主にシャンパン)用のグラスとして有名です。こちらは、広口で底が浅いので、立ち上る泡でロマンチックな気分には浸れないかもしれませんが、シャンパンの芳醇な香りと味わいを楽しめる形状です。

つまり、形状によって楽しむ目的が異なるのです。

これは、スパークリングワイン用のグラスだけではありません。自宅で高級ワインを飲むような人の中には、ブドウの品種によって、またワイン(銘柄)によって、ワイングラスを変える人もいます。

なぜなら、グラスの形状によって、飲むワインの長所が最大限に引き出せるから。同じワインでもグラスによって味わいが変わる、なんてこともあるのは事実です。

■グラスで香りや味わいが変わる不思議に興味がある方は、グラスをくるくる・・・ワインの【スワリング】の意味とNG、すべて教えます!もぜひ参照してください。

ワイングラスの細い“脚”は、本当に必要?

よく見るワイングラスは、液体を入れる器部分とその下に付いた細い棒のような“脚”、さらにその下に、テーブルに置けるように土台が付いています。この“脚”は、見た目のカッコよさのためにあるのではなく、言わば、飲む時の“持ち手”

液体が入った部分を手で掴むと、体温でワインの温度が上がってしまいます。ワインは温度によって香りの立ち方や風味が変わってくるので、その繊細な風味を損なわないためにこの形状になっているのです。

しかし!

ハレの日でもない日常で、帰宅途中にスーパーやコンビニに立ち寄って買ったワインを気軽に飲む…そんな時に、飲む時にちょっと触れた手の温度でワインの温度が上がって風味が損なわれた、と気にする人ってどれくらいいるのでしょう。

そして!

この“脚”が付いていることによってグラスに高さが出て、洗いにくい、食器棚にしまいにくいというデメリットもあったりします。このデメリットのせいで「ワイングラスを購入しにくいから家でワインを飲まない」というのはとてももったいないことです。

ワインがカジュアルに飲まれるようになって、有名なワイングラスメーカーも“脚”のないワイングラスを製造、販売するようになりました。ですので、普段飲みには、ワイングラスの“脚”はなくてもいいもの、だと思っています。

なぜワイングラスは、膨らんだ形状なの?

ワイングラスのもう一つの特徴は、液体を入れる器部分の真ん中あたりが、少し膨らんだ形状をしていることです。この形状の理由は2つあります。

まず1つ目は、球体に近い形にすることによって、器の中に広い空間ができ、そこに香りが留まるようになっています。そして、飲み口部分をすぼめることによって、その香りがグラスの外に出にくい形状になっているのです。

2つ目は、グラスに口を付けて傾けても、ワインが一度に大量に、口の中に入ってこないようにしているということ。ワイングラスは、立っている状態だと真ん中あたりが膨らんでいますが、真横にすると、この膨らみ部分がくぼみとなって、もう一段傾けないと液体が口の中に流れてきません。

ワインは味だけでなく香りも楽しむお酒。大きめのワイングラスだと、縁に口を付けて傾けると、グラスの中に鼻も入ると思います。傾けてもなかなかワインが口の中に入ってこないので、その分、グラスの中で広がった香りを楽しむことができる、というわけです。

ワインをグラスに並々注がない理由もここにあります。だいたい、膨らみの頂点よりやや下ぐらいまでしか注ぎませんが、上半分は香りを楽しむために空けているのですね。

あったほうがいいけど、なくてもいい“曲線”

このワイングラスの膨らみの角度は、緻密な計算のもと設計されているという話を、以前グラスメーカーの方から聞いたことがあります。飲む時にグラスを傾ける角度から口の中に入ってくるワインの量や、舌のどの部分にワインが広がるのかも考慮して計算されていると。

個々のワインを最大限においしく飲んでもらうための緻密な計算は、得も言われぬ複雑な香りや味わいを持つ高級ワインなら話は別ですが、日常で気軽に飲むワインにはちょっと贅沢かもしれません。

香りは控えめかもしれないけど、ピュアなブドウの風味を楽しめる、比較的若めのワイン。カジュアルなワインは、赤でも白でも、口当たりが良く飲みやすいことが美点なので、シンプルに味わいたい。だったら、思い切り傾けなくても素直に口の中に入ってきてくれる形状の方が、ワインそのものを楽しめると思うのです。

口の中にすーっと流れ込んできて、ピュアな味わいが口いっぱいに広がる。カジュアルワインはそんな風に楽しみたいものです。

気にしたいのは、縁の厚みと経口の広さ

1本5,000円を超えるようなちょっといいワインでない限り、ワイングラスは無くても構わない、という理由はご理解いただけましたでしょうか。タンブラーでもロックグラスでもコップでも、カジュアルなワインなら十分楽しめます。

実際に、ワインを日常的に飲んでいるヨーロッパの国々、特にイタリアでは、自宅で普段飲みするのは1,000円以下のワインが多く、注ぐのはいわゆるコップの形状のワイングラス。日本でも、ワインを造る人たちは、日常ではコップでワインを飲むことが多いそうです。

ただ、家にあるいくつかのグラスの中で最適を選ぶとしたら、できるだけ縁のガラスが薄くて、経口が広く、容量が小さいグラスの方が、よりおいしくワインを飲めると思います。

■縁の厚み

口を付ける部分が薄手の方が、グラスの中の飲み物の味わいをシャープに、ストレートに感じることができます。ワインに限らずビールでも、最近は薄口のグラスで楽しむ人も増えてきていますね。

逆に厚みがあると、丸みや温かみを感じます。温かいものは、薄手よりも厚みがある器の方が向いていますが、もしかしたら、ジューシーで酸も渋みも穏やかな赤ワインだったら厚みのあるコップの方がおいしく飲めるのかもしれません。

■経口の広さ

ワインの香りを楽しめます。経口が狭いと、ワインの香りが鼻に届きにくいのです。グラスに入れたワインの香りと、ボトルの口からワインを香る比較は少々大げさかもしれませんが、どちらがより香りを楽しめるかは、火を見るより明らかですね。

■容量の少なさ

グラスにたくさん注がずに済むので、温度変化と酸化による味の変化も最小限に抑えられます。

素材に関しては、やはりガラス製が一番適していますが、最近はプラスチック製のワイングラスも存在します。においがついていなければ、プラスチックでも問題ありません。

■陶磁器

マグカップや湯呑みなどもOKです。ただワインは、香りや味の他に色も楽しむお酒なので、外観からの情報が得にくいという欠点はあります。

■金属製

どうしても金属のにおいを感じてしまうので避けた方がいいでしょう。

■紙コップ

紙、もしくは内側に塗ってある蝋のにおいがあるのでこちらも避けた方がいいでしょう。お花見など屋外でワインを飲む時などは、プラカップの方が適しています。これも、できれば経口が大きめのものの方がおすすめです。

カジュアルワインにおすすめのグラス

それでももし「ワイン用のグラスを1脚は持っていたいな」と思うのであれば、100均の薄口グラス木村硝子のピッコログラスがおすすめです。グラスの扱いや保管もたやすく、使い勝手のいいワイングラスです。

■100均の薄口グラス

グラスはある意味“消耗品”。「ワインを楽しむ」という意味においては、割れることを恐れてなかなか使えない高級ワイングラスよりは、よっぽど価値が高い一品ではないでしょうか。脚がないのが何よりも便利!

■木村硝子のピッコログラス

よくあるワイングラスに近い形状。だけど、脚が短いので扱いやすく、なんともキュートなフォルム。上記の10倍の価格はしますが、それでも1,000円ちょっとで買えるワイングラスはコストパフォーマンス抜群です。

確かにワインは、小難しい一面もあり、ちょっと澄ました顔で飲むのがかっこいいのかもしれませんが、ソファーでくつろぎながら、気取らずに楽しめるお酒でもあります。そんなスタイルで飲むワインは、脚付きグラスより、コップ型の方が似合います。

ただし、コップやタンブラーは、膨らみがなくストレートな形状なので、グビグビ飲めてしまいます。ワインはビールの倍以上のアルコール度数があるので、飲み方にはご注意を! その意味からも、容量が大きくないグラスの方がおすすめです(笑)

ワイングラスがなくても、家飲みワイン、ぜひ楽しんでください!

 

ほっこり家で温まろう!【鍋料理×ロゼワイン】編集部おすすめのペアリング7選

寒い冬。ポカポカと体を芯から温めてくれる鍋料理は、家ごはんの定番です。ただ“鍋料理”と一口に言っても、そのバリエーションは多彩。寄せ鍋しゃぶしゃぶすき焼き、またたらちり鍋石狩鍋など、ご当地グルメ的なものもあります。

世界各国に目を向ければ、韓国のチゲ、中国の火鍋ピェンロー鍋、ベトナムのトムヤムクンなどは、今や日本でも人気の鍋料理。反対に、近場に目を向ければ、コンビニなどでも手軽に入手でき、“冬のファストフード”とも言えるおでんも鍋料理の一つですし、海鮮トマト鍋カマンベールミルフィーユ鍋なんていう進化系の鍋料理もあります。

具材も調味もさまざまな鍋料理に合わせるワインは、赤ワインと白ワインの”いいとこどり”をしたロゼワインがおすすめ!そこで今回は、様々な鍋料理とそれにぴったり合うロゼワインをご紹介します。

【寄せ鍋】さわやかな酸があるサンセールのロゼ

その土地、家庭ごとに多種多様な具材で作られる寄せ鍋。昆布や鰹節など出汁の素材も様々ですが、出汁のうま味をたっぷりと染み込ませていただく、日本ならではの繊細な料理とも言えます。その日の具材で作る寄せ鍋のみならず、たらちり、鶏すき、カニすき、しゃぶしゃぶなど、あっさりとした味つけで、ポン酢でいただくことが多い鍋には、さわやかな酸があるロゼを合わせましょう。

白ワインが有名なフランス中部のサンセール地方ですが、ベリー系の香りと新鮮でフレッシュな酸、そして適度な熟度を備えた果実味が楽しめるロゼワインも造られています。

2017 サンセール・ロゼ・ラ・メリジエール
産地
フランス・ロワール地方
品種
ピノ・ノワール
タイプ
ミディアムライト辛口 ロゼ

【すき焼き】オーストラリアの滋味深いロゼ

すき焼きは、大きく分けると2タイプあります。「割り下」と呼ばれるみりんや出汁、醤油、砂糖などで作るだし汁で具材を煮ていく関東風と、まさに肉を“焼き”ながら砂糖や醤油などで味つけし、野菜で水分は調節していく関西風。いずれにしても甘辛く濃いめの味わいなので、ワインも濃醇な赤ワインを合わせることが多いですが、“食べ疲れしないペアリング”としておすすめしたいのは、比較的濃いめのオージー・ロゼ

赤いベリーの風味が豊かで、後味にほんのりスパイシーさがあるものがベストチョイス。古樹のブドウを使用した滋味深い味わいが素晴らしい1本をここではご紹介します。造り手は、オーストラリアの名醸地バロッサ・ヴァレーの有名な生産者です。

トイスナー / サルサ ロゼ 2018
産地
オーストラリア / 南オーストラリア州 / バロッサ・ヴァレー
品種
グルナッシュ39%、マタロ(ムールヴェードル)36%、モンテプルチアーノ25%
タイプ
ロゼワイン - 辛口 - ミディアムフル

【ピェンロー鍋】夕陽のように美しい辛口ロゼ

世界のちょっとめずらしい鍋料理も作ってみると、意外と簡単。家ごはんもなんだか楽しいものになります。中国のピェンロー鍋は、白菜、鶏肉、豚肉、春雨を干し椎茸のだし汁でひたすら煮るという鍋料理で、フレッシュな胡麻油で調味するのが、風味の決め手。食欲をそそる一品です。

そんな風味を邪魔せず、むしろ活かしてくれるのは、フレッシュな味わいの辛口ロゼ。1本ご紹介したいのは、大統領の就任式でも振舞われたこともあるくらいの名門ワイナリーのもの。“ゴージャス”という名前にふさわしい、まるで夕陽のような美しく華やかな色合いもステキな南アフリカのロゼです。

ジョリー・ピット&ペラン ミラヴァル・ロゼ コート・ド・プロヴァンス 2020
産地
フランス / プロヴァンス地方
品種
グルナッシュ、サンソー、ロール(ヴェルメンティーノ)、シラー
タイプ
ロゼワイン - 辛口 - ミディアムライト

【ポカポカ&ヘルシーな羊肉の鍋】力強いローヌのロゼ

世界中で食はライト化の傾向にあり、ヘルシーさでも話題に上る羊肉を使った鍋料理もチェックしておきましょう。羊肉は、タンパク質(アミノ酸)のバランスに優れ、脂肪の燃焼によるエネルギー生成に欠かせないL-カルニチンというものが、食肉のなかで最も豊富。また、そのL-カルニチンの生成に必要なビタミンB群、鉄分も含まれているというのですから、家ごはんでも取り入れてみたい食材です。

火鍋やジンギスカン、しゃぶしゃぶ…おいしく体を温め、ヘルシーという羊肉の鍋には、ロゼの中では濃い、フランス・ローヌのタヴェル・ロゼがぴったり。ザクロやチェリーの芳醇な香りに、豊かな果実味。まさに、コクと力強さが感じられます。

2017 タヴェル・ロゼ/ファミーユ・ペラン
産地
フランス・コート デュ ローヌ地方
品種
グルナッシュ
タイプ
ミディアムフル辛口 ロゼ

【おでん】やわらかな果実味があるピュアなロゼ

コンビニやレトルトでも定番となっているおでんは、やはり寒い時期には欠かせない、日本の身近な鍋料理と言えるでしょう。関西では「関東炊き(かんとだき)」とも呼ばれることもあり、全国各地にも“ご当地おでん”があるので、それぞれに合うロゼを探求するのも楽しそうですが、ここでは一般的なおでんに合ってくれるロゼを。

深みがありやわらかい果実味にピュアなミネラル感が調和した、フランス・ラングドック地方の1本で、余韻にやさしい果実の甘みを感じます。8世代にわたる家族経営のワイナリーが造るこのロゼは、いろいろなおでん種と試してほしいけれど、出汁がしみ込んだ大根や白はんぺんとの相性が最高です。

2016 アライナ・ロゼ/ローラン・ミケル
産地
フランス・ラングドック地方
品種
シラー
タイプ
ミディアムライト辛口 ロゼ

【海鮮トマト鍋】酸味&コク旨と調和する変化球ロゼ

栄養価たっぷりの海鮮トマト鍋。魚介類やトマトのグルタミン酸によるうま味がたっぷり感じられる味わいで、出汁や醤油を隠し味に少し加えてもおいしいですし、最後にチーズを加えれば洋風鍋の感じがさらに増します。

いずれにせよ、トマトの酸味と海鮮のうま味に合わせて、フレッシュですっきりだけど、コクがあるワインがおすすめ。ドライだけれど後味にほんのり果実由来の甘味を感じ、酸味やうま味が調和するオーストラリアのサンジョヴェーゼから造られたロゼは、海鮮トマト鍋のおいしさを一段引き上げてくれるに違いありません。

2019 ルッチオ・サンジョヴェーゼ・ロゼ
産地
オーストラリア
品種
サンジョヴェーゼ
タイプ
ライトボディ辛口 ロゼ

【カマンベールミルフィーユ鍋】キュートな風味のロゼ

昨今のチーズ人気とともに生まれたのが、カマンベールミルフィーユ鍋。白菜と豚肉をミルフィーユ状に重ねて鍋いっぱいに敷き詰めた真ん中に、カマンベールチーズを丸ごとボンッ。見た目にも楽しい、言わば“ニューウェーブ系”の鍋料理です。

カマンベールチーズのコク、白菜&豚肉のうま味が調和したこの鍋には、イチゴやラズベリー、チェリーなどを感じる、さわやかな酸&キュートな果実味のロゼワインが好相性。まるで鍋の薬味のような役割となって、鍋のうま味を引き立ててくれます。

2017 ピンク・ペダルズ
産地
アメリカ・カリフォルニア州
品種
グルナッシュ
タイプ
ミディアムライト辛口 ロゼ

“鍋ロゼ”を、冬の家飲みのテーマにしてみよう!

野菜も肉も魚などをぐつぐつ煮る鍋料理は、手軽に楽しめる家ごはん。でも、スッキリ白ワインだと何か物足りなさを感じるし、濃厚赤ワインだとお鍋の味わいがわからなくなってしまう…だから、”いいとこどり”のロゼワインが活躍してくれるわけです。 

ただ「ロゼワイン」と一口に言っても、赤ワインに近い、香りも果実味もしっかりあるタイプから、白ワインに近い、酸も効いたスッキリしたタイプまで、様々なキャラクターがあることも、今回少しお分かりいただけたかと思います。

料理とワインの組み合わせ(ペアリング)には、基本法則のようなものがあります。中には、ものすごい相乗効果を発揮して「マリアージュ」とも言うべき現象が口内で起こります。

■詳しく知りたい方は みんなが言う「マリアージュ」って何? ペアリングとどう違う? 3原則&定番も一挙紹介!をチェック!

“鍋ロゼ”の場合は、味わいの強弱を合わせることと、酸味と果実味の度合いがペアリングのポイント。さらに、アクセントとなるチャーミングな香りを鼻で楽しみ、キレイな色を目でも味わうことができれば、あなたはかなりのワインの通と言えるでしょう。

ペアリングの答えは一つではありません。今回ご紹介した7種の組み合わせを参考に、あなたが食べたい鍋料理に「これかな?」と思うロゼワインを組み合わせて、ほっこりした家ごはんをお楽しみください。 

 

4つの基本ポイントも伝授!夜な夜な楽しむ「ワインdeおウチ居酒屋」のススメ

「家飲みで、ワインをおいしく楽しみたい!」「でも家では、フレンチやイタリアンというよりも、お惣菜系のつまみでビールやチューハイを飲む方がお手軽なんだよな…」なんて思っている方、いませんか?

そんなあなたにぜひ試してほしいのが、“ワインdeおウチ居酒屋”。 

「とりあえずの1本、万能選手を教えて!」ということであれば、辛口のロゼワインがおすすめ。白ワインと赤ワインの両方の要素を持ち、リーズナブルなものが多いロゼワインは、まさに家ごはんの最良の友。いろいろと幅広い組み合わせが楽しめます。

でも、ワイン好きならもうちょっと深く楽しんでほしいところ!そこで、家ごはんでも居酒屋でもおなじみの晩酌メニューに、どんなワインを合わせたらおいしく楽しめるかを、具体的にお教えします。

最後にペアリングの4つの基本ポイントも伝授しますので、それを参考にしながら自分なりのおいしい組み合わせを見つけるもよし!居酒屋的定番つまみを、夜な夜なワインで楽しみましょう。

【ポテトサラダ】は、ねっとり系かゴロゴロ系かで変わる?

みんな大好き、“ポテサラ”。料理専門誌でも特集が組まれるくらい、定番の一品と言えるでしょう。とは言え、一口に「ポテトサラダ」と言ってもいろいろ。

具材はキュウリやニンジン、タマネギのスライスにハム。ジャガイモがマヨネーズで少し練られて、ちょっとねっとりした食感という“王道ポテサラ”には、マイルドな酸味とうま味がある醸し系の白ワインがおすすめ。フランスや南アフリカなどのシュナン・ブランのワインなどが合います。

2018 マス・デ・ブルース・ブラン
産地
フランス・ラングドック地方
品種
シュナン・ブラン
タイプ
ミディアムフル辛口 白

また、スペインバルなどでも人気の「ロシア風ポテトサラダ」は、角切り野菜のゴロッとした食感が残るタイプ。“ロシア風”という名が付いていますが、スペインやイタリア、南仏でよく食べられているというこのポテサラは、ゆで卵とツナが味の決め手です。

そこで、おすすめしたいのはフレッシュハーブの香りがあるドライなロゼ。プロヴァンスやスペインのロゼなら安価なものも多いので、家飲みにもピッタリです。

エシュ&バニエ / コトー・デクス・アン・プロヴァンス ロゼ 2018
産地
フランス / プロヴァンス地方 / コトー・ド・エクサンプロヴァンス
品種
グルナッシュ60%、サンソー40%
タイプ
ロゼワイン - 辛口 - ミディアムライト

【タタキきゅうり・漬物】には、やさしいボディのワインを

みずみずしい食感と青い香りが魅力のキュウリ。ガブリとやる前に何をつけるかで、おすすめのワインがちょっと変わります。

もろみ味噌や麦味噌をつけるなら、日本のソーヴィニョン・ブランや甲州を。13.5度以上のアルコールがあるパワフル系の白ワインだと、ワインが勝ってしまいますので要注意です。梅しそ系のものをつけるならガメイ、中華風のスパイシーなピリ辛仕立てならシラーといった赤ワインが合います。

甲斐ワイナリー / かざま 甲州 シュール・リー 720ml 2020
産地
日本 / 山梨県 / 甲州市
品種
甲州100%
タイプ
白ワイン - 中辛口(セミドライ) - ライトボディ

浅漬けやピクルスにしたキュウリには、スペインのカバがおすすめ。ちょっぴり青くほろ苦いニュアンスが共通しているので、不思議とよく合います。いずれにしても、アルコール度数が低めで、やさしい味わいのものをセレクトしましょう。

ジャズ ナトゥーレ レセルバ N.V.
産地
スペイン / カタルーニャ州
品種
チャレロ50%、マカベオ35%、パレリャーダ15%
タイプ
スパークリングワイン - 辛口 - ミディアムライト

【焼鳥】お惣菜でも人気。あなたはタレ派?塩派? 

商店街に立ち込める煙とにおいに抗えず…また、スーパーのお惣菜コーナーでついつい手にとってしまうのが、焼鳥ではないでしょうか。

肉の部位によっても異なりますが、タレの焼鳥の場合は、その甘味と香ばしい焦げ目の風味がマスカット・ベーリーAやピノ・ノワールの赤ワインととてもよく合います。ほんのり冷やし気味の10〜12℃くらいで飲むのがおすすめです。

ダッシュウッド / マールボロ ピノ・ノワール 2019
産地
ニュージーランド / マールボロ地方
品種
ピノ・ノワール100%
タイプ
赤ワイン - 辛口 - ミディアムライト

塩焼きの場合は、シンプルな鶏肉のうま味に合わせて、樽香がついていないシャルドネや甲州が定番。ステンレスタンク熟成でピュア&ストレートな味わいの白ワインは値段もリーズナブルなものも多くて、好相性です。

2016 シャルドネ/ザ・ラッキー(キリカヌーン)
産地
オーストラリア
品種
シャルドネ
タイプ
ミディアムライト辛口 白

【ホッケ開き・焼ししゃも】焼魚は苦味&うま味がカギ。

ご飯のおかずとしても、酒のアテとしても人気の焼魚。なかでも、ホッケやししゃもは居酒屋メニューの定番ですね。

日本酒をクイッといく感覚でぜひ試していただきたいのは、ほのかな苦味とうま味があって、舌を軽く締めるようなミネラル感を感じる白ワイン。日本の甲州もよく合いますが、イタリア・シチリアのグリッロやカンバーニア州のフィアーノ、また、スペインやポルトガルのアルバリーニョなど、海に近いエリアで造られる白ワインに相性抜群なもの多し!

ふだんあまり飲んだことがない土着系の品種のワインにも、リーズナブルで食事に合うものが多いので、ワインショップでぜひチェックしてみてください。

フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ / カンパナーロ 2018
産地
イタリア / カンパーニャ州 / イルピニア
品種
グレコ50%、フィアーノ50%
タイプ
白ワイン - 辛口 - ミディアムフル
2019 ソアリェイロ・アルヴァリーニョ
産地
ポルトガル
品種
アルヴァリーニョ
タイプ
ミディアムライト辛口 白

【アジフライ・唐揚げ】揚げものはソースもポイントに。

揚げものは、いつの世もお惣菜のトップ人気!ビールが定番でしょうが、ワインペアリングもぜひ楽しんでください。

サクサクの衣やジュワッとした脂のうま味は、ビールと同様、シュワシュワした飲み物が合うのは当然。手に入りやすいスペインのカバやイタリアのプロセッコは、間違いない選択です。

ヴィーニャ・ドガリーナ / プロセッコ ミレジマート 2019
産地
イタリア / ヴェネト州
品種
グレラ100%
タイプ
スパークリングワイン - 辛口 - ライトボディ

でも、ワインペアリングで注目してほしいのは、揚げものにつけるソースです。おなじみのウスターソースや中濃ソースをかけて食べるなら、樽香の効いたパワフル系シャルドネ。アルコール度数が高めで、しっかりとした果実味があるものでいきましょう!

ジョエル・ゴット / バレル・エイジド シャルドネ カリフォルニア 2019
産地
アメリカ / カリフォルニア州
品種
シャルドネ100%
タイプ
白ワイン - 辛口 - フルボディ

一方、アジフライやエビフライなどで、タルタルソースをかけて食べるときにおすすめなのは、ロゼ。ドライなロゼもOKですが、ほんのり甘味を感じるフランスのロゼ・ダンジュや日本のキャンベル・アーリーのロゼなどもおすすめです。

【肉じゃが・肉豆腐・モツ煮】煮物&ワインを嗜むのはツウの証!

煮込み料理とワインの組み合わせは、西洋でも基本。ならば、日本の煮物だってワインにとてもよく合うはずです。この“煮物×ワイン”は、日本でもワイン通の間では長く、深く楽しまれてきたペアリングでもあります。

煮物も肉じゃがや肉豆腐、モツ煮など、食材や調味料によっていろいろな味わいのものがありますが、機軸となるのは、出汁の風味、そしてすべて同量の黄金比で使われる「しょうゆ、砂糖、みりん」です。

これらの風味の要素を持ち、グッと受け止めてくれるワインと言えば、熟成感のあるピノ・ノワールが代表格。ブルゴーニュのものを筆頭に高価なものが多いのは確かですが、リーズナブルなものもちゃんとあります。

ガショ・モノ / コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 1996
産地
フランス / ブルゴーニュ地方 / コート・ド・ニュイ
品種
ピノ・ノワール100%
タイプ
赤ワイン - 辛口 - ミディアムライト
2006 ブルゴーニュ・ルージュ・ディアマン・ジュビレ
産地
フランス・ブルゴーニュ地方
品種
ピノ・ノワール
タイプ
ミディアムライト辛口 赤

また、グルナッシュマスカット・ベーリーAなどの、ほんのり甘やかな果実味があって、タンニン少なめのマイルドな赤もおすすめです。ワイン選びに慣れていない人は、臆せずワインショップで相談すること。家飲みにピッタリの“カリテ・プリなワイン”を手にできるはずです。

ワインペアリング、4つの基本ポイント

いろいろな組み合わせを具体的に紹介してきましたが、味の好みは千差万別ですし、「おいしい!」を生み出すパターンも一つではありません。

そこでまとめとして、また「もう一歩深めて楽しみたい」という方のために、「ペアリングの4つの基本ポイント」をご紹介します。ちょっと難しい言葉も出てきますが、まずは読んでみてください。

■ポイント1【風味の同調】

料理とワインに共通しているor似ている香りや味わいを“フック(カギ)”として、おいしさを膨らませるという手法です。焼き目の香ばしさがある料理と樽の香りがあるワインを合わせたり、フルーツやスパイスの香りで共通項を見つけたり…これは王道のペアリング術ですね。

■ポイント2【質感の同調】

香りや味わいではなく、テクスチャーの同調。つまり、質感や舌触りを合わせるという手法です。例えば、サクっとした食感の料理に、口の中で細かな泡が弾けるスパークリングワインを合わせると心地よい印象が生まれます。

■ポイント3【補完】

これは料理の味わいにない要素をワインで補うという手法です。例えば、レモンを搾って仕上げるような料理にフレッシュな酸味のある白ワインを合わせる、なんていうパターンです。

■ポイント4【中和】

料理とワイン両方の個性を活かして、あえて対局的なものを合わせることで味わいのバランスをとるという、ちょっと高度な手法です。例えば、脂のある肉料理に渋味がある赤ワインを合わせたり、塩味の強いブルーチーズに甘口のワインを合わせたりするパターンがこれにあたります。

ワインのマトリックスも参考に

居酒屋的な晩酌のペアリングとして、どんなワインを合わせたらよいかをお伝えしましたが、自分や一緒に食事をする相手の好みがハッキリしている場合は、もちろんそれも大事なポイントとなります。

酸味フルーティ感(果実味)、渋みや苦味などのポイントから、より具体的なワインを探せるように、白・赤・ロゼ・スパークリングとワインのタイプ別のマトリックスも、最後にご紹介しておきます。

■ワインのマトリックスは こちら

時間をかけて生まれる熟成感や、独特のブドウやワイン醸造法から生まれる甘味も、ペアリングには重要なポイントでしたね。まずは基本の組み合わせを試してみて、慣れてきたら、ぜひあなた好みの“おつまみ料理×ワイン”を探求してみてください。 

 

ボトル1本飲みきれない!残ったワインの保存と活用

「ワインって、開けたら1本飲み切らないといけないんでしょ?」と言われることが度々あります。

通常サイズのワインボトルは750mlなので、余程の酒豪でない限り1人で1本は飲み切れないし、2人でも少し余ってしまう場合があるかもしれません。

確かに、一度開けたワインの保存性はそれほど高くありませんが、「絶対飲み切らないといけない」というわけでもありません。むしろそのせいで、自宅でワインを飲む機会が減っているのだとしたらもったいないことです。

飲み切れなくても大丈夫!難しい保存方法も一切なし!

ワイン好きの筆者が、また世の多くのワイン好きが、自宅で1本のワインをどのように楽しんでいるのかをご紹介します!

スパークリングワインも、一度に飲み切らなくて大丈夫! 

「開けたらすぐに飲み切らなきゃいけない」という“強迫観念”にとらわれる筆頭がスパークリングワインではないでしょうか。なぜなら、栓を抜いたその場からガスが抜けていってしまうから。

ペットボトルの炭酸飲料の飲みかけを、キャップをしっかり閉めて冷蔵庫で保管しても、翌日にはもうほとんどガス抜きの液体になっていますよね。ビールなんて、缶でも瓶でも、そもそも飲み残しを保存する容器になっていません。もし密閉できる容器に移して保管したとしても、ビールのガスのほとんどは炭酸飲料のガスと同種なので、やはり、翌日にはガス抜きの液体になっているはずです、たぶん。

これらのガス(泡)が抜けるスピードを考えると、スパークリングワインも数日保存ができるなんて思いも寄りませんよね。ですが、できるんです!「シャンパンストッパー」で栓をすれば、だんだん弱くはなりますが、2~3日程度なら“スパーク”を楽しむことができるでしょう。

その理由は「シャンパンストッパー」が魔法の道具だから、ではなく、スパークリングワインのガス(泡)の“質”に寄るところ。なので、“すべての”と言い切れないのが残念なところではあります。

スパークリングワインのガス(泡)の造り方は大きく分けて5種類あるのですが、「シャンパン」や「カバ」に代表される瓶内二次発酵という造り方のガス(泡)は、液体にしっかりと二酸化炭素が溶け込んでいるので、きめ細かくてモチがいい。

一方、炭酸飲料などは液体を容器に詰めた後、後からガスを注入しているのです。ビールはアルコール発酵時に発生する二酸化炭素が液体に溶け込んでいますが、それだけだとガス圧が弱いので、缶や瓶に詰める際に別途ガスを注入しているものがほとんどです。

スパークリングワインにも、一部低価格帯のものだと「ガス注入方式」のものもあるので、これだと炭酸飲料などと同じです。でも、丁寧に造られたスパークリングワインであればワイン自体もおいしいので、ガスが弱くなっても十分楽しめます。

それでもどうしても、ガスが抜けて味が落ちてしまったら、サングリアにしてしまいましょう!詳しくはカンタン&癒される “おウチでサングリア”!飲み残しワインのおいしいアレンジ術をご覧ください。サングリアのレシピも紹介しています!

2,000円前後のワインだったら、冷蔵庫保管で2~3日はOK

「ワインって、開けたらどれくらい持ちますか?」というのもよく聞かれる質問です。この回答は一概には言えません。なぜなら、中身のワインの“質”に寄るところが大きいからです。

例えば、いま日本で比較的人気のある「酸化防止剤無添加ワイン」。これは、即飲み切らないといけないワインです。なぜなら、酸化防止剤が無添加なので、抜栓したらどんどんと酸化してしまうからです。

ですが、ワインショップなどで2,000円前後で購入したワインであれば、抜いたコルクを再び押し込めて冷蔵庫で保存すれば、2~3日はおいしく飲めるはずです。グラス1杯、およそ100~120ml程度だと思うので、2人で飲むなら1日1杯を3日です。

ボトル内の空気を抜くことができる栓を利用すればもう少し長く保存できるでしょう。一人の家飲みでも、ワインボトルを開けるのに躊躇しなくても大丈夫です!

また、この価格帯のワインだと「スクリューキャップ」のワインも多く販売しています。スクリューキャップは、コルク栓に比べると酸素透過率が低いので、開閉が楽なだけではなく、保存による酸化防止の点でも、コルクに比べると優れています。

どんな栓を使っても、赤でも白でも、保存はできるだけ冷蔵庫で。ワインは、酸化による品質劣化だけではなく、雑菌の繁殖による腐敗の危険もありますので、それを防ぐには、冷蔵庫保管が安心です。

5,000円以上のワインなら、1週間ほど時間をかけてゆっくり楽しむ

なぜワインは「開けたらなるべく早く飲み切らなければいけない」と言われるのかと言うと、酸化により、味が変化するからです。

酸化するのはワインに限った話ではありません。リンゴは、切り口をそのまま放置しておくと、茶色く変色して味もぼやけた感じになります。これは酸化による変化です。

酸化について細かい話をすると、次第にワインのハナシではなく化学のハナシになってしまうので控えますが、アルコールやタンニンなどが酸素に触れると化学変化して風味が変わるということです。

ワインの入ったグラスをクルクル回しているアレ(=スワリング)や、ボトルから別のガラス容器にわざわざ移し替えているアレ(=デキャンタージュ)は、まさに、ワインを空気(酸素)に触れさせて化学変化をさせているところです。高級ワインほど、飲む前にわざわざ空気(酸素)に触れさせる行為をしますね。

それを逆手に取って(?)、そこそこ“いいワイン”を、1週間くらい時間をかけて、ゆっくり飲んでみるのも、ワイン好きのマニアックな楽しみ方です。そしてそれは、ワインならではの飲み方、楽しみ方だと思います。同じワインなのに毎日微妙に違う味わいを楽しめ、開けた初日より3日目の方がおいしい、なんてことも、よくある話です。

「思った以上にいつまでもおいしく飲めてビックリ!」や「3日目でもう香りも飛び、味もへたっちゃったな…」なんてこともあります。そんな驚きやガッカリも含めて、ワインは楽しいお酒だと思うのです。

飲めなくなっても捨てないで!ワインの“第二の人生”の始まり

ワインの質と酸化の程度によって、おいしくもなればまずくもなってしまうのがワインの不思議なところ。

あまりにも放置しすぎて、香りが飛んでしまった、凡庸な味わいになってしまった、そんなワインでも捨てないで!せっかく購入したワインが好みの味ではなかった場合も、ぜひワインに“第二の人生”を歩ませてください!

ワインは、ボトルからグラスに注いで、割ったり足したりせずにそのままを楽しむお酒ですが、割ったり足したりしては“いけない”お酒ではありません。

先ほども少しご紹介しましたが、代表的なものに「サングリア」があります。サングリアは、ワインにフルーツなどを漬け込んだお酒で、飲み残して風味に乏しくなったワインを再びおいしくしてくれる、スペイン発祥の「フレーヴァードワイン」です。カンタン&癒される “おウチでサングリア”!飲み残しワインのおいしいアレンジ術に様々なレシピを載せていますので、是非ご覧ください。

また、料理酒としても優秀な“ワイン”。和食には、料理酒として日本酒を使いますが、もちろんフレンチではワインを使います。

料理にワインを使う目的は、生臭さの消去や香り付け、酸味を付けるなど様々あります。もし購入した赤ワインが渋すぎて飲みにくい場合、硬いお肉を漬け込んでみてください。タンニンが筋繊維のたんぱく質を分解する、という研究結果もあり、柔らかくおいしいお肉に変わっていることでしょう。

友人が、固形ルーを使った普通のカレーを、水の代わりに赤ワインで作った話をしてくれました。ビーフシチューに赤ワインを入れるのは有名ですが、それは、料理にコクをもたらしてくれるから。それと同様にカレーでもやってみたというわけです。

結果は…酸味が強く出すぎてしまい失敗だったとか(笑) 入れるワインの量や、使う固形ルーの種類にも寄るかと思うので、また工夫して挑戦してみるとのこと。次の機会に成功談を紹介できたらと思います。

具体的な料理やワインを使ったスイーツなどのレシピは、今後機会があったら書いてみたいと思いますし、“プロの技”も紹介できたら面白いですね。

ということで、「飲み切れないかもしれない…」と逡巡することなく、気軽にお家ワインを楽しんでくださいね!

 

カンタン&癒される “おウチでサングリア”!飲み残しワインのおいしいアレンジ術

家飲みの機会が増えるなか、「このワイン、あまり好みじゃなかったなぁ…」とか「一度に飲みきれなくて冷蔵庫に入れっぱなしだなぁ…」なんて経験はありませんか?

1本を飲みきれず、劣化させてしまいがちな飲み残しワインは、“おウチでサングリア”で解決!手軽に作れて、おいしく楽しめるサングリアにアレンジして、癒しの時間を過ごしてみましょう。

スペイン生まれの【サングリア】。その由来は?

サングリアは、数種類のフルーツやスパイスなどを加えて簡単に作ることができるワインカクテルのような飲み物です。

生まれは、情熱の国スペイン。真夏は40℃以上になるエリアも多い国ですから、爽やかなフルーツ風味のワインをゴクリとやるのは最高!本場では、バルだけでなく、家庭でもサングリアがよく作られています。

「サングリア」という言葉は、スペイン語のsangre(サングレ=血)が語源。赤ワインの色がその名の由来と言われる通り、赤ワインベースで作るのが基本です。

ほかにも、白やロゼ、スパークリングをベースとしたものもあり、特に白ワインをベースとしたサングリアは「サングリア・ブランカ(blanca=「白」の意味)」と呼ばれています。

季節のフルーツなどを混ぜて作るものなので、使うワインは飲みきれなくて余ってしまったワインや安価なワインでOK。まずは、本場スペインで教わった基本のレシピを特別に伝授しましょう。

本場のレシピで、まずは基本を楽しもう!

サングリアはいろいろな作り方がありますが、基本的には必要な材料を混ぜて冷やすだけ。ここでは「半分飲み残してしまったワインがあるんだけど…」という場合を想定しつつ、本場スペインのバルや家庭で教わった伝統的&基本の作り方をご紹介します。

材料

赤ワイン 1/2本
レモン 1/2個
ライム 1/2個
オレンジ 1/2個
ラム酒(またはブランデー) 180ml
オレンジジュース(ストレート果汁100%) 120ml
砂糖 大さじ3
シナモンスティック 1本

作り方

1. レモンなどの果物を1cm弱の厚さで輪切りにし、大きめのピッチャーに入れたら、ラム酒(またはブランデー)、オレンジジュース、砂糖を加えて全体を軽く混ぜ合わせ、冷蔵庫で2時間ほど冷やす。赤ワインも別途冷やしておく。

2. 十分に冷えた1.のピッチャーに、赤ワインとシナモンスティックを加え、全体を柄の長いスプーンを使って、フルーツを軽くつぶすようにしながらよく混ぜる。ここで味見をして、甘味が足りなければ砂糖を、酸味が足りなければレモンかライムを追加して調整する。

3. 最後に、氷を入れたグラスに注ぎ入れれば完成。

これだけは注意!酒税法のこと

家でサングリアを作る時に、注意してほしいことがあります!それは作り置きはせずに、その時に飲み切れる分だけ作るということです。

日本の法律では、梅酒のように、アルコール度数20度以上の酒を使って家庭で楽しむことは許可されていますが、アルコール度数20度以上に及ばない酒に果実を漬け込んで再発酵させてしまうと、新たなお酒が出来あがる恐れがあるため、通常であれば、酒税法違反となってしまいます。

家でサングリアを作って、その時に飲みきれなかった分を取っておくというのも、酒造免許を持っていなければ当然NGです。その時に飲み切れる分だけ、作るようにしましょう!

酒税法に関して詳しく知りたい方は、国税庁の公式ページを参照ください。

【酒税法】については こちら
【第43条 みなし製造】については こちら
【自家醸造】については こちら

作りすぎに注意しつつではありますが、サングリアの良いところは、季節のフルーツや自分好みのアレンジを施すことで、そのおいしさやバリエーションは無限大に広がるというところにもあります。そこで、次に自分好みのサングリアを自由に楽しむためのアレンジ術やヒントをご紹介していきます。

ちょっと自分には渋すぎたなぁという【赤ワイン】は、こうアレンジ! 

舌をギュッと掴まれるような渋み(収斂)が強い赤ワインには、空気に触れさせているとまろやかになるものもありますが、ワイン初心者にはそういう判断やテクニックはなかなか厳しい!ましてや、比較的安価なものであれば、サングリアで楽しむ方がお手軽だったりします。

作り方は、ご紹介した伝統的&基本の作り方でOK。渋みを和らげるアレンジ術には、こんなものがあります。

■5〜10g程度でよいので、溶かしバターを加える。

■レモンなど柑橘を少し減らして、洋梨や桃などの甘味がしっかりある木なりの果物を角切り(1〜2cm角)にしてプラス。

渋味を和らげ、マイルドな仕上がりになります。スパイス好きな方は、ホットワインと同じように、シナモンスティック以外に、スターアニス(八角)やナツメグを少しプラスするのもおすすめです。

シュワシュワしなくなった【スパークリング】は、こうアレンジ!

余ってしまったワインが、赤ワインとは限りませんね。抜栓して泡がなくなってしまったスパークリングワインも、サングリアにアレンジしておいしく飲み切りましょう!伝統的&基本の作り方で、おすすめのアレンジ術は、こんなものがあります。

■ベースとなる気が抜けてしまったスパークリングワインは、1/3本程度で作る。

■オレンジジュース(120ml)の代わりに、甘味のある炭酸飲料(250ml)を使ってシュワシュワ感をプラス。

また、スパークリングワインは白かロゼのものがほとんどなので、使うフルーツは、オレンジは必須として、レモンとライムの代わりに、イチゴやブルーベリーなどのベリー系の果物をプラスするのがおすすめです。

好みよりも酸っぱかったor濃厚だったという【白ワイン】は、こうアレンジ!

「酸味がちょっとキツくて飲みづらいな…」と持て余してしまった白ワインは、まさに「サングリア・ブランカ(白ワインベースのサングリア)」にアレンジしましょう。酸味を和らげるアレンジ術は、こんなものがあります。

■砂糖の代わりに、ハチミツを使う。

■レモン、ライム、オレンジではなく、桃、マンゴー、パイナップルなどの甘味の強いトロピカルフルーツか、缶詰などのシロップ漬けの柑橘に変更。

■シナモンスティックはエグ味となってしまうので使わない。

また「果実味も樽の香りも強くて、ちょっと自分には濃厚すぎた…」という白ワインの場合は、こんな工夫ができます。

■レモン、ライム、オレンジはそのままに、オレンジジュースの代わりにグレープフルーツジュースを入れる。

■仕上げに、シナモンスティックではなく、フレッシュなミントの葉を入れて清涼感をプラス。

思ったよりも甘めだったという【ロゼワイン】は、こうアレンジ!

見た目も可愛らしく、まさに“休日サングリア”のイメージにもピッタリなのが、ロゼワインベースで作るサングリアです。

赤ワインと白ワインの両方の要素を持つ辛口のロゼは、食中酒としての汎用性も高いのですが、甘口のロゼは一度に1本飲むのは難しいという方も多いはず。そんな甘めのロゼ のアレンジ術には、こんなものがあります。

オレンジジュース(120ml)を少し減らして100ml程度にし、レモン果汁を20mlほどプラス。

シナモンスティックは使いつつ、仕上げにローズマリーを入れて、ハーブの香りを引き立たせる。

また、ラム酒の代わりに、サクランボ原料の蒸留酒(キルシュやオー・ド・ヴィ)を使うと、さらに甘めのロゼワインの個性を生かしたスペシャルなサングリアになります。

“おウチでサングリア”で、リフレッシュ&活力チャージ!

ちょっと時間があるときに、家飲みでリフレッシュ!作り置きはNGですが、安価なワインやちょっと持て余してしまった飲み残しワインを活用しながら、手軽に作れるサングリアは、まさに家飲みの強い味方と言えるでしょう。

ベースとなるワインの特徴をもとに、季節のフルーツや食材を加えてアレンジしながら、自分だけのオリジナル・サングリアを追究してみるのも楽しいものです。

“おウチでサングリア”、あなたもいかがですか?

■飲み残しワインを持て余している方は、ボトル1本飲みきれない!残ったワインの保存と活用 もぜひチェックしてみてください。

 

香りと味を引き立てる!【カレー×ワイン】編集部おすすめのペアリング8選

ワインテイスティングの前には、カレーなどの刺激物は摂らないのが基本。でも「カレーを堪能すること」が目的なら話は違ってきます。カレーは辛さだけじゃない!様々なスパイスの香りとうま味豊かな味わいがあり、それらを引き立ててくれるのがワインなのです。

「ワインもカレーも大好き!」という編集部メンバーが気合を入れて、今回は8種のペアリングを選出。水やビールは口内をリセットしてくれるという意味では有効ですが、カレーをさらにおいしくしてくれるのは“ワイン”!カレーのタイプ別に、おすすめのワインを紹介していきます。

野菜たっぷりのスープカレー×ハーブ香る爽やかな白

スパイスはおいしさだけでなく、健康につながる効能を持っています。そんな健康志向の高まりも手伝ってか、野菜が主役のカレーが最近増えています。雑穀米などと合わせたスープ仕立てのカレーは美容にもいいということで、特に女性のファンが多いよう。

そんな野菜たっぷりのカレーにおすすめなのは、フレッシュな柑橘類やハーブのニュアンスを持った白ワイン。ジューシーな口当たりと爽やかな酸味がぴったりです。おすすめは、わずかな発泡が舌に心地いいこんな1本。見つめてくるラベルが印象的で、なんとめずらしい1000ml(通常は750ml)のワインです。

2018 ナット・クール・ホワイト
産地
ポルトガル
品種
アリント アヴェッソ トラジャドゥーラ アザル ロウレイロ
タイプ
ライトボディ辛口 白

グリーンカレー×ライチ香るアロマティックな白

レトルトや簡単に作れるペーストなども増え、すっかり家庭でもメジャーなカレーとなったのが、グリーンカレー。しっかり辛いけれど、ココナッツミルクの甘みや香りとともに、ナンプラーの独特の香りとうま味が相まったエスニック感がたまりません。

グリーンカレーに合わせてほしいのは、意外かもしれませんが、フランス・アルザス地方の白ワイン。ライチや白いバラ、花の蜜のような芳醇な香りがあり、白コショウのようなスパイス感もほのかに感じさせてくれるのが、ゲヴェルツトラミネール種のワインです。ライチや花の蜜…東南アジアのエスニック・ワールドにしっかり同調します!

2014 ゲヴェルツトラミネール・エステート
産地
フランス・アルザス地方
品種
ゲヴェルツトラミネール
タイプ
ミディアムフル辛口 白

シーフードカレー×酸と甘みが好バランスの白

エビやイカに、牡蠣や帆立…魚介のうま味たっぷりのエキスがギュッと詰まったシーフードカレーは、味はもちろん、ヴィジュアル的にもそそられるものがあります。あっさりとしているものの“出汁感”が強いカレーなので、ワインが飲みたくなるカレーとしてはかなり上位にくるのではないでしょうか。

南仏のブイヤベース感覚で、キリッと冷やしたドライなロゼを合わせるのもいいですが、シトラス、ハチミツ、桃などのアロマが絶妙に混ざり合った、香り豊かな白ワインがぴったり。フランス・ローヌ地方のヴィオニエ種の白ワインが代表的ですが、編集部ではちょっと変化球的なワインを探究…適度な酸と甘みが良いバランスのブラジルの1本を発見しました。

NV フラワーズ・ブランコ
産地
ブラジル
品種
モスカート、マルヴァジア
タイプ
ライトボディ辛口 白

「ザ・日本のカレー」×旨みと深みのあるロゼ

東は豚、西は牛と使われる肉の傾向はあれど、ジャガイモ、ニンジン、タマネギの甘みとちょっとモッタリとしたルーで作られる「ザ・日本のカレー」は、やはり日本人には欠かせない、心の拠り所のようなカレーと言えるでしょう。

辛みが少ないので、どっしり感のある赤ワインもいいのですが、編集部のおすすめはロゼスパイシーなシラー種とジューシーなグルナッシュ種のバランス良いブレンドの1本が、今回ピタリとハマりました。深みのあるやわらかい果実の風味と丸みのある酸が、こっくりと煮込まれた日本のカレーによく合います。

2016 アライナ・ロゼ
産地
フランス・ラングドック地方
品種
グルナッシュ、サンソー、シラー
タイプ
ミディアムライト辛口 ロゼ

スパイシーなチキンカレー×グラマラスなロゼ

昨今の“スパイスカレー人気”のなかで、定番中の定番のメニューと言えるのが、このチキンカレーでしょう。ターメリック(ウコン)やカルダモンなどの複数のスパイスを組み合わせて豊潤な香りを引き出し、うま味は骨付き鶏肉からしっかりと。カイエンヌペッパーの辛みが全体を貫きます。

そんな本格派のチキンカレーには、コクと力強さを感じる豊かな果実味の辛口ロゼを。今回選んだこのロゼは、ザクロやチェリーのような香りがあり、スパイスの魅力あふれるチキンカレー以外に、中華や肉料理にもよく合うワイン。有名にして王道の1本です。

2017 タヴェル・ロゼ
産地
フランス・コート デュ ローヌ地方
品種
シラー、グルナッシュ、サンソー
タイプ
ライトボディ辛口 ロゼ

マイルドなバターチキンカレー×第3アロマ漂う熟成赤

同じ本格派のチキンカレーでも、マイルドな辛みとバターのコクが魅力なのが、バターチキンカレー。サラッとしたテクスチャーで野菜や豆が具材となったカレーはインド南部に多く、北部に多いのはこのバターをたっぷり入れたカレーだとか。

前述のローヌの力強いロゼも合うのですが、コックリ&マイルドな感じがどことなく「ザ・日本のカレー」にも通じるなぁ…ということで、カレーのお供「福神漬け」的なニュアンスを求めて選んだのは、大胆にも熟成したブルゴーニュ、ピノ・ノワールの1本!紅茶やドライフルーツ、さらに枯葉のニュアンスなどの熟成による第3アロマが絶妙。一度はぜひ試してほしいペアリングです。

ガショ・モノ / コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 1996
産地
フランス / ブルゴーニュ地方 / コート・ド・ニュイ
品種
ピノ・ノワール100%
タイプ
赤ワイン - 辛口 - ミディアムライト

スパイス感もある欧風ビーフカレー×濃密な果実味の赤

インドからの移民がイギリスで広め、そして明治時代に日本へと伝わり、フォン・ド・ヴォーなどを使った欧風の煮込み料理の手法と重なり、“ホテルのカレー”としても人気を博したのが、欧風ビーフカレーです。そんな西洋式のカレーも、最近はスパイスを巧みに取り入れたものが多くなってきました。

香りも味わいもしっかりとした欧風ビーフカレーに合わせたいのは、濃密な果実味とほのかなスパイス感があるフルボディの赤ワイン。今回編集部のメンバーの舌と心をギュッと捉えたのは、 “オーストラリア・シラーズの首都”とも言われる「バロッサ・ヴァレー」の良いところを存分に表現した1本。欧風ビーフカレーの他にも、うま味が凝縮した「焼きカレー」とも合うはずです。

2017 CR・バロッサ・シラーズ
産地
オーストラリア
品種
シラーズ、グルナッシュ、サンソー
タイプ
フルボディ辛口 赤

ジビエ&キーマカレー×繊細な渋みが心地良い赤

最後のペアリングは、ちょっと“こだわり系のカレー”で一考。グリルした鹿肉をのせたキーマカレーです。キーマカレーの「キーマ」は、ヒンディー語で挽肉を意味しますが、インドでは地域や宗教の事情から牛と豚を避け、肉は羊・山羊・鶏を使うことが多いのだとか。今回は羊肉のキーマで、さらにジビエの赤身肉の代表格、鹿肉のステーキがのった豪華版です。

「羊肉や鹿肉の風味にインパクトはあるけど、全体の印象としては濃厚なカレーじゃない…」少し悩みながらも見つけたペアリングワインは、渋みはしっかりしているけれども、繊細な舌触りのタンニンを持つ赤。イタリア北部、ピエモンテのネッビオーロ種の1本でした。ローズマリーのようなハーブやキノコの風味もあり、羊肉や鹿肉にぴったりのワインです。

ルチアーノ・サンドローネ / ネッビオーロ・ダルバ ヴァルマッジオーレ 2016
産地
イタリア / ピエモンテ州 / アルバ
品種
ネッビオーロ100%
タイプ
赤ワイン - 辛口 - ミディアムフル

自分なりの<カレー×ワイン>の組み合わせも探究しよう!

料理とワインの組み合わせ(ペアリング)には、基本法則のようなものがあります。中には、ものすごい相乗効果を発揮して「マリアージュ」とも言うべき現象が口内で起こります。

*詳しく知りたい方は、みんなが言う「マリアージュ」って何? ペアリングとどう違う? 3原則&定番も一挙紹介!をチェック!

カレーとワインの組み合わせも、経験を重ねていくうちに自分なりの好みのものへと深まっていくはず。そこで、最後にワインのタイプ別のマトリックスを紹介します。

味わいのマトリックスからワインを探す!

ワインのタイプ別のマトリックスがあり、酸味、フルーティ感(果実味)、渋みや苦味などのポイントから、より具体的なワインを探せるようになっています。

■ワインのマトリックスは こちら

時間をかけて生まれる熟成感や、独特のブドウやワイン醸造法から生まれる甘味も、ペアリングやマリアージュには重要なポイント。カレーとともに、いろいろな組み合わせをぜひ試してみてください。