TOP コレがおいしい店に注目 みんな大好き【カプレーゼ】が今、進化中!基本の話からおすすめ店情報まで
コレがおいしい店に注目

みんな大好き【カプレーゼ】が今、進化中!基本の話からおすすめ店情報まで

2021.6.10

おいしいワインが飲める店に、おいしい料理あり。その店独自の料理のほかに、ビストロやワインバーには「定番料理」があります。

一人飲みのときでも、仲間と一緒のときでも、はたまたデートや接待で恥をかかないためにも、今さら聞けない「定番料理」のことをシリーズでご紹介。さらに、その定番料理がおいしいおすすめ店も併せてお伝えしています。

パテカンって何だ!?
リエット、レバーパテ、レバームースって、どう違う?
ソーセージ、サルシッチャ、ブーダン…腸詰めの違いを徹底解説
ワイン好きが知っておくべき世界のハム

今回のテーマは、家ごはんでも手軽に楽しめる「カプレーゼ」。イタリアンの前菜ですが、ワインバーの一品としても定番。みんなに好まれるおなじみの一皿が今、バリエーション豊かなものになっています。

そもそも「カプレーゼ」とは?

カットしたモッツァレラチーズとトマトを並べて、バジルをのせて、塩胡椒とオリーブオイルをかけるだけ。典型的なカプレーゼは手軽でおいしく、キリッと冷やした白ワインが飲みたくなる一品です。

カプレーゼの正式名称は、インサラータ・カプレーゼ(Insalata Caprese)。直訳するとカプリ島のサラダという意味で、イタリア南部、カンパーニア地方に浮かぶカプリ島、「青の洞窟」があることで知られているあの有名な島に由来するとされています。

トマト、モッツァレラ、バジル。赤白緑の3色がイタリア国旗を思わせることもあり、カプレーゼはイタリアを代表する前菜の一つに。今や世界的にも有名な一品となりました。

カプレーゼの始まりの物語には諸説あるのですが、いずれにせよ、マルゲリータのピッツァしかり、手軽なパニーニ(サンドイッチ)しかり、トマト、モッツァレラチーズ、バジルは、イタリアンの三種の神器のような食材と言えるでしょう。

カプレーゼに使うモッツァレラは、牛乳製or水牛乳製?

定番のカプレーゼに欠かせないモッツァレラは、イタリア独特の製法で作られるフレッシュチーズ。もともとは水牛のミルクから作られたチーズで、モッツァレラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ(Mozzarella di Bufala Campana)とされる水牛乳製のものは、DOP(原産地名称保護)の認証を持つもの。ワインのAOCやDOCGなどと同様の制度が、チーズにもあります。

現地では生ハムとルッコラを添えて食べることも多い水牛乳のモッツァレラは、牛乳製のものより濃厚な味わいで、お値段もちょっとお高め。牛乳製もさっぱりとしたおいしいカプレーゼになりますが、黒板メニューでわざわざ「水牛のモッツァレラのカプレーゼ」と書く店主のこだわりも、ワイン好きなら知っておきたいところです。

そして、水牛のモッツァレラを使う以外にも、こだわり系カプレーゼが今、どんどん増えています。合わせるワインもそれによって多彩になっていきますので、少しその例を紹介しておきましょう。

変化球からフルーツアレンジの進化系、クリーミーな豪華版も

まずは、変化球的なカプレーゼから。定番のトマトとバジルの代わりに、スモークサーモンとディル、オリーブの実をのせたものになります。シーフード感あるこんなカプレーゼなら、ソーヴィニョン・ブランやドライなロゼワインがよく合います。

モッツァレラは、豆腐と同じようにシンプルな味わいの食材なので、お好みの具材を合わせるだけで違った魅力が生まれます。また、モッツァレラの兄弟のようなチーズで、ここ数年でグッと人気が高まってきたチーズにブッラータ(burrata)というものがあります。

細かく割いたフレッシュチーズの生地と生クリームを和えて、モッツァレラの生地で包むという、手のこんだチーズなのですが、これを使った“豪華版カプレーゼ”もイタリアンやワインバーで見かけるようになってきました。定番のトマト&バジルで提供する店もありますが、生クリームの特徴を活かして、季節のフルーツと合わせたフルーツ・カプレーゼなんていう進化系も増えてきました。

旬の果物を使うことで一年を通じてバリエーションが出せるとあって、黒板メニューに載せる一品としてフルーツ・カプレーゼはぴったり。また「イチゴなら少し甘みのあるロゼワインを、メロンや桃ならアロマティックな白を…」など使われているフルーツによって、ペアリングするワインをセレクトするのも楽しみの一つとなります。

続いて、おいしいワインとともにこだわり系カプレーゼがメニューオンする店を紹介しましょう。

緊急事態宣言等が発出中は、酒類の提供中止の他、営業時間やメニュー等の変更もありますので、最新情報は各店舗にてご確認ください。

【中目黒 グリル】フレッシュなカプレーゼを、ワイングラスにもこだわる店で

photo:店舗写真

中目黒駅から徒歩5分。目黒銀座商店街にあるこの店は、希少な赤身肉と世界のワインが楽しめるビストロで、岩手県田村牧場産の「吊るし熟成短角牛」の炭火焼やローストビーフなどが主力料理ですが、土壌にこだわった自然栽培の農作物を作っているという「ナチュラル・ハーモニー」の有機野菜も大事な食材となっています。

そんな野菜や果物を取り入れた「いろいろトマトとモッツァレラチーズのカラフルサラダ シトラスの薫り」に注目。新鮮な香りや味わい、食感が楽しめるこのカプレーゼは、肉料理メインの食事でこそ活躍するメニューかもしれません。

ワインは、お手頃なグラスワインから銘醸ワインまで、ソムリエが毎月数十種類を試飲し、泡、赤、白合わせて12種類以上をラインナップ。また「ワインをおいしく味わうにはグラスの良し悪しも欠かせない」ということで、この店ではリーデル社製のワイングラスを使用。ボトルワインはもちろん、グラスワインにおいても楽しんでもらえるよう、それぞれの個性に合わせて13種類を揃えています。

中目黒グリル
  • 住所:〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-37-12 コンフォート中目黒101
  • TEL:03-6303-4681

【Itacica Ku】200種のワイン!季節ごとにフルーツが変わるカプレーゼ

photo:店舗写真

渋谷駅西口から徒歩2分。桜丘町にあるフレンチイタリアンで、フルオープンキッチンと壁一面の大ワインセラーが目を引く店内には、ロフト席や小さな個室もあります。

フードとしては、飲み放題付きの肉料理コースがありますが、アラカルトももちろん充実。ブルゴーニュのシャブリで修行したシェフが作るソーセージなどが入った前菜の盛り合わせ「お肉屋さんのシャルキュトリー」が名物ですが、「トマトと旬のフルーツのカプレーゼ」も人気です。写真のカプレーゼではイチゴが使われていますが、季節ごとにフルーツが変わるので、それも楽しみとなるカプレーゼです。

ワインは、200種類ほどあるという幅広い品揃え。注文時に迷ってしまいそうですが、スタッフ全員がソムリエという店なので、お気軽におすすめを聞くこともできます。

Itacica Ku
  • 住所:〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町24-3 インエステートビルB1F
  • TEL:03-6886-2496

【IL CAMPANELLO】フレッシュなトマトソース&水牛モッツァレラのカプレーゼ

photo:店舗写真

リエット、レバーパテ、レバームースって、どう違う?」でも登場した自由が丘のイタリアンですが、ここで味わえる一品は「水牛のモッツァレラとフレッシュケッカソースのカプレーゼ仕立て」。水牛のミルクで作られたモッツァレラは、牛乳製のものよりも濃厚な味わいで製造量も少なく、価格もお高めですから、ちょっぴり贅沢なカプレーゼと言えるでしょう。

ちなみに「ケッカソース」とは、火にかけないで作るフレッシュトマトのソースのこと。新鮮なモッツァレラには、やはりフレッシュなトマトの味わいがピタリと合います。

卵黄だけを使ったローマ風の濃厚カルボナーラやパルミジャーノのジェラートなど、他のチーズを使った料理も多彩。ゆえに、パートナーとなるワインも大事となります。グラスワインは480円からで、種類も赤白ワインは4種類ずつ。ボトルワインは3,300円からとお手頃で用意されています。

IL CAMPANELLO
  • 住所:〒158-0083 東京都世田谷区奥沢6-20-24 okusawa6+2F
  • TEL:03-6432-2971

【自由が丘 cheese亭】チーズ料理のオンパレード!ブッラータは生ハムとトマトで

photo:店舗写真

自由が丘の北口から30秒という立地にある、カウンター12席の小さな店。「チーズリゾット」や「ローマ風カルボナーラ」などの定番チーズ料理はもちろん人気ですが、落ち着いた雰囲気の中、星付きのレストランで修行したシェフが繰り出すのは、多種多様、変幻自在のチーズ料理。「リコッタワンタン出汁トリュフ」や「ドライトマト枝豆フェタ」など、チーズ好きの心をくすぐる創作系の逸品たちもカウンターを彩ります。

カプレーゼは、ブッラータを使ったスタイルで。生ハムとトマトを合わせたイタリアでもおなじみの食べ方ですが、生クリームと繊維状のモッツァレラを包んだブッラータのカプレーゼは、ここでもリッチな前菜の一皿となっています。

ビール、日本酒、焼酎など酒類もバラエティに富んでいますが、当然ワインも充実。定番品種をしっかり押さえた世界各国のワインが楽しめます。

自由が丘 cheese亭
  • 住所:〒152-0035 東京都目黒区自由が丘1-12-6 センタービル2F
  • TEL:03-6459-5081

緊急事態宣言等が発出中は、酒類の提供中止の他、営業時間やメニュー等の変更もありますので、最新情報は各店舗にてご確認ください。

 

Share this post...
Share on Facebook
Facebook
Tweet about this on Twitter
Twitter
WINE@MAGAZINE編集部
すべてのワイン好きのために、東奔西走!ワイン初心者のお悩みを解決したり、ワイン通のためのお役立ち情報を取材したり…と、ワインの世界を日々探究中。plus wine, precious life!
2021年6月10日
「生ハム」の「生」って何?ワイン好きが知っておくべき【世界のハム】&おすすめの店5選
2021年6月10日
ワイン好きにも話題の“パン飲み”。自家製パン&ワインが楽しめる店5選
弊社WEBサイトをご覧いただきまして、ありがとうございます。
ご意見・ご相談など、お気軽にお問合わせください。
お問合せ内容の確認後、担当者よりご連絡させていただきます。
WEBサービス内で展開する複数のコンテンツにご執筆いただけるライターの方も募集しています。
お問い合わせフォーム